これを書かずに俺は死ねん 88 西武山口線のどうしても分からん話

西武山口線という路線がある。今では新交通システムになっているが、昔は「おとぎ電車」の別名を持つナローゲージの路線で、西武遊園地とユネスコ村の間を走っていたため遊園地の施設と思われたりしていたらしいが、れっきとした西武鉄道の一路線であった。駅は両端の「ユネスコ村」と「西武遊園地」の2駅のみで、途中行き違いのための信号場もあったが単線で運行されていた。バッテリー式の機関車が牽くオープンタイプの客車で営業されていたが、昭和40年代後半からは、各地で廃止されたナローゲージのSLを持って来て運行したりしたため、後には「『山口線』にSL走らせたのは国鉄より西武が先」などと笑い話にもなっていたっけ。
子供の頃、何度かこの山口線を訪れたが(実のところ新交通システムになってからは一度も乗ったことがないのであるが)、電車やディーゼルカーではなく、100%機関車牽引の客車列車であった西武山口線では、駅に着く度に客車の反対側へ機関車を付け直す作業が行われていた。
その作業について、今もってどうもよく分からない点があるというのが本エントリの話題。

何度か目撃した駅での入換作業の様子は次の通り。
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乗降の取扱いをするホームを線路Aの側とする。
1、Aに到着した列車は乗客を降ろして、
2、機関車・客車共本線Cの方へ引き上げて、
3、機関車だけBへ入る。
4、客車だけ再度Aへ入る。
5、機関車がBからCへ引き上げて、Aに待つ客車のC側へ連結。
6、乗客を乗せてCへ向けて発車。
……書くとなんてこともないのであるが、よく考えてみて欲しい。
客車には動力がないのに、4で客車は自走してCの位置からAへ向けて移動しているのだ。

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機関車が連結器を外して押していた(所謂「突放」)ようにも見えなかったし、駅の手前に(CからAに向けて)勾配があったようにも見えなかった。入換作業中、4の最後には乗務員が手ブレーキのハンドルをキコキコ言わせながら回してホームに停止させていたため、幼稚園児の目には「あのハンドルを回すと列車が動かせるのかな?」と勘違いした記憶もある。

真相は今もって不明(笑)。

※2012.11.9追記
入換の様子を撮ったビデオがYouTubeに載っていたんだが

http://www.youtube.com/watch?v=e31JNVdaSH8
http://www.youtube.com/watch?v=1JOMehW-Skk

これは上記の訪問から10年くらい後だと思うんだけど、機回し線(上図左端にAとBを渡れるポイントを設けて、A線路左端側にいた機関車をBを通ってそのままCへ移動させられるようにした形状)となって簡単に機関車を付け替えられるようになってる様子。しかし俺は確かに機関車と客車が諸共本線を引き上げて行き、乗務員がハンドブレーキを操作したのを確かに見たんだが……

※同日再追記
レールマップを探してみたら載ってました西武山口線軽便時代。
『RAIL MAP No.1 東京Ⅰ 私鉄編 増補版』 ジェー・アール・アール、1977(1978増補)
昭和53年8月1日現在 とある
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これとて本文に書いた訪問から5年ばかり経っているが、少なくとも西武遊園地駅には機回し線がなかったというのが分かる。ということは問題の「客車が自走しているように見えた」入換が行われていたのは、そもそも西武遊園地駅だけだったのかもしれないが(この記入に合わせて本文も修正いたしました)。







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